
Blenderでせっかく可愛いキャラクターやかっこいいアイテムを作って、いざ綺麗にレンダリングしようとしたとき、「あれ?この影、なんか邪魔だな…」って思うこと、けっこうあるんじゃないかな。
例えば、アニメみたいなイラスト調(トゥーンレンダリング)に仕上げたいから、リアルな影は全部なくしてしまいたい時とか。
キャラクターの顔に変な前髪の影が落ちちゃって、せっかくの表情が暗く見えちゃう時なんかも悩ましいよね。
逆に「床のオブジェクト自体は見せたくないけど、足元に落ちる影だけを透明な背景に書き出したい!」なんていう、ちょっと複雑な要望が出てくることもあるだろう。
実は、Blenderで影をコントロールするのは、そこまで難しいことではないんだ。
ただ、少しだけ初心者を悩ませてしまうのが、使っているレンダリングエンジン(Cyclesなのか、Eeveeなのか)によって、設定する場所が全然違うっていうポイントなんだよね。
この記事を読めば、あなたの目的にピッタリ合った「影の消し方」や「影だけの残し方」がスッキリわかるようになるよ!
思い通りのライティングを作れるように、影のコントロール方法を一緒にマスターしていこう。
CyclesとEeveeで影を消す設定場所は違うんだ

さっそく一番大事なことから言うね。
Blenderのレンダリングで影をなしにするための設定は、CyclesとEeveeで操作するパネルが全く違うんだ。
すごくざっくり言うと、Cyclesを使っているなら「オブジェクト」の設定パネルから、従来のEeveeを使っているなら「マテリアル」の設定パネルから影を消すのが基本ルートになるよ。
チュートリアル動画を見ながら「あれ?動画と同じように影を消すボタンがないぞ?」って迷子になってしまう人の多くは、このエンジンの違いに気づいていないことが多いんだ。
だから、まずは自分が今「Cycles」と「Eevee」のどっちのエンジンでレンダリングしようとしているかを確認するのが、一番の近道なんだよね。
エンジンごとに光と影の計算方法が違うから

じゃあ、なんで同じBlenderというソフトなのに、CyclesとEeveeでわざわざ影の消し方を変えているんだろう?
それはね、それぞれのエンジンが「光と影」を計算する仕組みそのものが、根本的に違うからなんだ。
この仕組みの違いを少し知っておくだけで、これからのBlenderライフが劇的に分かりやすくなるよ!
Cyclesは「レイ(光の線)」をコントロールする
Cyclesは、現実世界と同じように「光の粒(レイ)が光源から飛び出して、どう反射してカメラに届くか」を計算して映像を作る、とってもリアルなレンダリングエンジンだよ。
これをレイトレーシングって呼んだりするね。
物理法則に則って光を計算しているから、Cyclesで影をなしにするには、「光の線がこのオブジェクトに当たったときに、後ろに影を作らないように透過してね」という特別なルールを指示する必要があるんだ。
具体的には、オブジェクトのプロパティから設定を変えていくよ。
現実世界のシミュレーションをしている世界に対して、オブジェクトそのものに「影を落とすな」という魔法をかけるようなイメージだね。
Eeveeは「マテリアル」で影を制御する
一方のEeveeは、ゲームエンジンのように「いかにリアルタイムで、素早くそれっぽく見せるか」を得意としているエンジンなんだ。
だから、Cyclesのような重たい物理的な光の計算よりも、「この材質(マテリアル)はどういう風に見せるか」という見た目の処理が優先されることが多いんだよね。
そのため、これまでのEevee(Blender 4.1以前など)では、マテリアルの設定画面から「この材質は影を落とさない(Shadow Mode: None)」と設定するのが基本だったんだ。
同じひとつのオブジェクトでも、割り当てているマテリアル(色や質感)ごとに、影のあり・なしを細かく変えられたりするのがEeveeの面白いところだね。
Blender 4.2以降のEeveeはどうなった?
ここでちょっと、最近のBlenderの最新情報に触れておくね。
実は、Blender 4.2の大型アップデートで、Eeveeの光と影の計算方法が大きく進化したんだ。
新しい「Eevee-Next」と呼ばれるシステムでは、EeveeでもCyclesに近いリアルな影の計算(レイトレーシング)が導入されたんだよね。
これに伴って、Blender 4.2以降を使っている場合は、EeveeでもCyclesと同じように「オブジェクトごとの設定」から影をコントロールするような案内に変わってきているんだ。
バージョンによって操作画面(UI)が変わるのはBlenderあるあるなんだけど、自分が使っているバージョンが4.1以前なのか、4.2以降なのかは作業前に軽くチェックしておこうね!
用途に合わせて使い分ける3つの実践テクニック
さて、仕組みがわかったところで、ここからは実際の作業画面をイメージしながら、具体的にどうやって設定していくかを解説していくよ。
「影をなしにする」と言っても、やりたいことって大きく分けて3パターンくらいあるよね。
あなたの今の目的に合わせて、該当するテクニックを試してみてね。
① 特定のオブジェクトだけ影を出さない方法
「キャラクターの顔にかかる前髪の影だけを消したい!」とか、「空に浮かんでいる雲の影が地面に落ちないようにしたい」みたいに、特定のオブジェクトの影だけを出さないようにする方法だよ。
Cyclesでのやり方
Cyclesで特定のオブジェクトの影を消す手順はとってもシンプルだよ。
以下の手順でポチポチと進めてみてね。
- 影を消したいオブジェクトをクリックして選択する
- 画面右側のプロパティパネルから、オレンジ色の四角いアイコン「オブジェクトプロパティ」を開く
- 下の方にある「可視性(Visibility)」という項目を探して開く
- さらにその中の「レイの可視性(Ray Visibility)」を開く
- 「影(Shadow)」のチェックを外す
たったこれだけで、そのオブジェクトは光を素通りさせるようになって、周りに影を落とさなくなるんだ!
ちなみに、たくさんのオブジェクトの影をいっぺんに消したい時は、複数選択した状態でAltキーを押しながらチェックを外すと、一括で適用できるから覚えておくとすごく便利だよ。
Eeveeでのやり方(Blender 4.1以前の基本)
Eeveeで作業している場合は、マテリアルの方から設定をいじるよ。
- 影を消したいオブジェクトを選択する
- 画面右側の赤い丸のアイコン「マテリアルプロパティ」を開く
- 下の方にある「設定(Settings)」という項目を開く
- 「影のモード(Shadow Mode)」をクリックして、「なし(None)」に変更する
これでEeveeでも影が出なくなるよ。
もしBlender 4.2以降を使っていて「あれ?マテリアルにShadow Modeっていう項目が見当たらないぞ?」と思ったら、さっき説明したCyclesと同じように、オレンジのアイコン(オブジェクトプロパティ)の「レイの可視性」から設定してみてね。
② 特定のライトが作る影だけを消す方法
次は、「キャラクターの背中側を少し明るくしたいから補助ライトを置いたけど、このライトのせいで変な方向に影が伸びるのは嫌だ!」という時のテクニックだよ。
オブジェクト側を設定するのではなく、ライト(照明)そのものに対して「君は影を作らなくていいよ」と命令するアプローチだね。
この方法は、ポイントライトでもサンライトでもスポットライトでも使えるし、CyclesでもEeveeでもやり方はほぼ同じなんだ。
- シーンに配置したライト(照明オブジェクト)を選択する
- 画面右側の緑色の電球アイコン「オブジェクトデータプロパティ(ライトの設定)」を開く
- 「影を落とす(Cast Shadow)」のチェックを外す
この設定をすると、そのライトは「純粋に周囲を明るくするだけの光」に変わるんだ。
メインのライト(太陽など)だけは影を残して立体感を出して、サブのライトは影をオフにして暗い部分をふんわり照らす、っていうのは、プロのクリエイターもよく使うライティングの基本テクニックだよ!
③ 床は見せずに影だけ残す「シャドウキャッチャー」
最後に紹介するのが、少し応用編のワクワクするテクニック。
「Blenderで作ったキャラクターを、自分で撮った実写の風景写真に合成したい」とか、「ウェブサイトの素材に使いたいから、背景は透明(透過)にしたいけど、足元のリアルな影だけは残したい」って時の方法だよ。
これを実現するのが「シャドウキャッチャー」という、とっても素晴らしい機能なんだ!
ここでは一番きれいに影が落ちるCyclesでの設定方法を紹介するね。
- まずはキャラクターの足元に、影を受け止めるための「平面(床)」オブジェクトを追加する
- その床を選択した状態で、「オブジェクトプロパティ(オレンジの四角)」>「可視性(Visibility)」を開く
- 「シャドウキャッチャー(Shadow Catcher)」という項目にチェックを入れる
これだけで、なんと床のオブジェクトが透明になって、そこに落ちてきた影だけを描画してくれるようになるんだ。
ただ、これだけだとレンダリングした時に背景のグレー色がそのまま残っちゃうから、もうひと手間だけ必要だよ。
カメラの裏側みたいなアイコン「レンダープロパティ」を開いて、「フィルム(Film)」の中にある「透過(Transparent)」にチェックを入れてね。
この状態でレンダリングして、画像保存のときにPNGなどの透過できる形式を選べば、綺麗な「影付きの背景透過画像」の完成だよ!
【裏技】オブジェクト自体は見せずに影だけ落とす
シャドウキャッチャーとはちょっと逆のパターンで、「オブジェクトの姿自体は画面に映したくないけど、そのオブジェクトが作る影だけは壁に映し出したい」なんていうマニアックな演出をしたい時もあるかもしれないね。
ホラーな表現や、見えない何かがいるような不思議な映像を作りたい時に使える裏技なんだけど、これもCyclesなら簡単にできるよ。
影だけを残したいオブジェクトを選択して、「オブジェクトプロパティ」>「可視性」>「レイの可視性」を開く。
そして、そこにある「カメラ(Camera)」のチェックを外すんだ。
そうすると、レンダリングした時にカメラには映らなくなる(透明になる)んだけど、「影を落とす」という物理的な存在としては世界に残っているから、影だけがポツンと描画されるんだよね。ちょっと面白いでしょう?
【補足】作業画面(ビューポート)の影だけを消したい場合
ここまで話してきたのは、最終的な画像や動画を出力(レンダリング)する時の話なんだけど、「モデリングの作業をしている最中に、画面に影が落ちて形が見づらいから消したい!」っていう時もあるよね。
そういう時は、3Dビューポートの右上の丸いアイコンが並んでいるところ(ソリッド表示など)の右端にある「下向き矢印(シェーディングのポップオーバー)」を開いてみて。
そこに「影(Shadow)」のオンオフボタンがあるよ。
これを切れば、最終的なレンダリング結果には影響させずに、作業中の画面上の影だけを消してスッキリ見やすくすることができるんだ。
Blenderの影なし設定のおさらい
さて、色々なパターンの「影なし」設定を見てきたけれど、情報がたくさんあったから、最後にもう一度しっかりおさらいしておこうね。
- Cyclesで影を消すなら: オブジェクトプロパティの「可視性」>「レイの可視性」>「影」のチェックを外す!
- Eeveeで影を消すなら: マテリアルプロパティの「設定」>「Shadow Mode」を「None(なし)」にする!(※ただしBlender 4.2以降はCyclesと同じ方法へ移行中)
- ライトの影を消すなら: 電球マークのライト設定で「Cast Shadow(影を落とす)」のチェックを外して、純粋な照明にする!
- 影だけを透過背景で残すなら: 床に「シャドウキャッチャー」を設定して、レンダープロパティの「フィルム」で「透過」をオンにする!
この4つのポイントさえ押さえておけば、もうBlenderの影の扱いで悩むことはなくなるはずだよ。
自分が今「オブジェクトの影を消したい」のか、「ライトの影を消したい」のか、それとも「背景ごと影を合成したい」のか。まずはやりたいことを整理してから、該当する設定パネルを探してみてね。
影を自由に操って、思い通りの作品を作ろう!
Blenderってとにかく設定項目がすごく多いソフトだから、最初は「影ひとつ消すのにも、どこをいじればいいの!?」ってパニックになっちゃうかもしれないよね。
でも、今回紹介したように「Cyclesは光の物理計算」「Eeveeはマテリアルごとの見せ方」っていう、レンダリングエンジンの根本的な仕組みの違いがわかれば、Blender全体の考え方が少しずつ理解できるようになってくると思うんだ。
影を自由にコントロールできるようになると、アニメみたいなポップなイラスト調の作品を作ったり、実写と見間違えるようなリアルな合成写真を作ったりと、あなたの表現の幅が爆発的に広がるよ!
もし設定を変えて変な見た目になっちゃっても、チェックを戻せば元通りになるだけだから、恐れずにどんどん色々な設定をポチポチ押して試してみてね。
あなたの頭の中にある素敵なアイデアが、Blenderの画面上でバッチリ形になることを応援しているよ!
さっそくBlenderを開いて、影の設定をいじって遊んでみよう!