
自分でゲームの設定画面を開いたときに、「レイトレーシング」や「パストレーシング」といったグラフィックの項目を目にしたことがある人も多いんじゃないかな?
「どっちも光を綺麗にする設定みたいだけど、結局何が違うんだろう?」「自分のパソコンならどっちをオンにすればいいのかな?」って、迷ってしまうことも結構あると思うんだ。
実はこの2つの技術、同じような名前をしているけれど、パソコンにかかる負担の大きさや、表現できるグラフィックのリアルさが全然違うんだよね。
この記事では、パスト レーシングとレイト レーシングの違いについて、専門用語をなるべく減らして、誰にでもわかりやすく解説していくよ。
最後まで読んでくれれば、「今の自分のパソコンのスペックなら、どっちの設定を選べば一番快適に、しかも綺麗な映像でゲームが楽しめるか」がバッチリわかるようになるから、ぜひ参考にしてみてね。
ズバリ!「どこまで現実の光を再現するか」と「重さ」の差だよ

ざっくりとイメージしてもらうために、この2つの特徴をわかりやすく分けてみるよ。
- レイトレーシングは、部分的な物理ベース(そこそこ重いけど実用的)
- パストレーシングは、ほぼ完全な物理ベース(現実並みに綺麗だけど超重い)
どちらの技術も、「3D空間の中で光がどのように動くか」を計算して、映像を本物そっくりに描画する技術だという点は同じなんだ。
だけど、どこまで妥協せずに光の計算をやり切るか、という基準が大きく違っているんだよ。
だから結果として、画面の見た目のクオリティはもちろん、ゲームの動きの滑らかさ(フレームレート・FPS)にハッキリとした違いが出てくるってわけなんだ。
なぜそんな違いがあるの?光を追跡する仕組みを解説するね

ここからは、なぜそんな違いが生まれるのか、その技術的な仕組みと理由を詳しく解説していくよ。
レイトレーシングは「直接の光」をメインに計算する技術
そもそもレイトレーシング(Ray Tracing)っていうのは、3D空間の中で光線(Ray)の進み方をシミュレーションして、反射や影、ライティングを計算する描画技術のことなんだ。
ゲームやCGの用途では、カメラ(つまりプレイヤーの視点)からゲームのシーンに向かって光線を飛ばして、物体とぶつかった位置を調べて色や明るさを決める「逆レイトレーシング」という手法が一般的なんだよ。
これをオンにすると、ガラスや金属への鏡面反射がすごく綺麗になったり、影の形が正確になったりして、一気に映像がリッチになるんだよね。
でも、現実世界の光って、壁に当たったらまた別の床に反射して…という感じで、あちこちで無限に跳ね返っている(バウンスしている)じゃない?
ゲームの中でそれを全部真面目に計算しようとすると、パソコンの処理が追いつかなくてフリーズしちゃうんだ。
だから、レイトレーシングでは「直接当たる光」と「少しの反射」に絞って計算しているんだよ。
間接光(壁や床で反射してから届く光)は特定の回数に限定したり、簡易的な方法と組み合わせたりしているから、今のパソコンやゲーム機でもリアルタイムで動かせるようにチューニングしやすいんだね。
パストレーシングは「光の経路」をランダムに全計算する技術
一方でパストレーシング(Path Tracing)は、レイトレーシングをさらに「物理ベースレンダリング+統計処理」で拡張した手法なんだ。
専門的な言い方をすると、レンダリング方程式というものを「モンテカルロ法」という確率を使った計算で解く、代表的な手法とされているよ。
画面の1ピクセルごとに、多数の光の経路(パス)をランダムにサンプリングして、その平均をとって最終的な色を決める仕組みになっているんだ。
これの何がすごいって、現実世界の光の反射や屈折、散乱、さらには何度も跳ね返る間接光や「壁の色が床にうっすら反射する(色のにじみ)」といった細かい現象まで、ほぼ完全に近い形でシミュレーションできちゃうことなんだよね。
まさに「物理的に正しい」レンダリングなんだけど、その分パソコンにかかる負担はハンパじゃないんだ。
実はパストレーシングも「レイトレーシングの仲間」なんだ
ここでちょっと面白い話なんだけど、実はパストレーシングって、レイトレーシングとはまったく別の新しい技術というわけじゃないんだよね。
概念的には、光線を追跡するための基本技術が「レイトレーシング」で、その基本技術の上に成り立っている高度な応用技が「パストレーシング」という関係性なんだ。
だから、パストレーシングは「モンテカルロ・レイトレーシング」の一種とも呼ばれているよ。
イメージとしては、レイトレーシングという親から生まれた、ものすごく優秀だけど手のかかる子ども、みたいに思っておくとわかりやすいかもしれないね。
もっと具体的に!3つのポイントで比較して理解を深めよう
仕組みの話だけだと少し難しく感じてしまったかもしれないから、ここからは実際のゲームを遊ぶときのことを想像しながら、3つの具体的なポイントで比べてみるね。
① 計算する「光のバウンス(跳ね返り)」の量が全然違う
まずは一番大きな違いである、計算対象となる「光の振る舞い」についてだよ。
レイトレーシングの場合は、主に太陽や電灯から物体に直接当たる「直接光」と、それに付随する1〜2回程度の反射や屈折を中心に計算するんだ。
だから、水たまりの反射やハッキリした影を作るのは大得意なんだけど、部屋の奥の方の柔らかい光の回り込みなんかは、ちょっと近似的な手法でごまかして表現することが多いんだよね。
でもパストレーシングは違うんだ。
光の反射や拡散、多数回のバウンスをランダムにずーっと追跡して、シーン全体の大域照明(グローバルイルミネーション)を計算し尽くすんだよ。
その結果、「赤い壁の横にある白いボールが、うっすら赤く染まる」みたいな、現実でしか見られないような光景がゲーム内で完璧に再現されるんだ。
部屋の隅っこの暗がりとか、間接光の柔らかさのリアルさは、パストレーシングの圧倒的な勝利だね。
② 映像ができるまでの「ノイズ」の消え方が違う
次に、パソコンが映像を描き出す(サンプリングする)方法の違いだよ。
レイトレーシングは、画面の各ピクセルに対して比較的少数の光線(サンプル)を「決め打ち」で飛ばすことが多いんだ。
飛ばす光線の数が少ないからこそ計算は軽く済むし、リアルタイムで動かすゲームに向いているんだよね。
一方でパストレーシングは、各ピクセルに対して多数の経路をランダムにサンプリングして、その平均色を求めるんだ。
このとき、計算する数(サンプル数)が少ないと、画面が「ザラザラしたノイズ」だらけになっちゃうんだよね。
最新のゲームの比較記事やレビューなんかを見ると、最初はざらついたノイズだらけの絵が、フレームを重ねるごとにスゥーっと滑らかで綺麗な映像に変わっていく(収束する)様子がよく紹介されているよ。
この「ノイズを減らす」ためには、膨大なサンプル数ととんでもない計算量が必要になるってわけなんだ。
③ パフォーマンス(FPS)の落ち込み方が全然違う
最後に、ゲーマーにとって一番切実な「パソコンの重さ(計算コスト)」の違いだよ。
レイトレーシングも昔は「重すぎる!」って言われていたけれど、今は技術が進んで、NVIDIAのRTXユーザーの約8割が何らかの形で利用しているくらい一般的になってきているんだ。
反射の回数や効果を絞ることで、「FPSが60から40くらいに落ちるけど、まあ十分遊べるな」ってレベルにチューニングしやすいんだよね。
ところが、パストレーシングは別次元なんだ。
同じシーンを描き出すのにも、レイトレーシングより遥かに多くの経路やサンプルを計算するから、圧倒的に重いんだよ。
ユーザーからの報告では、「見た目の違いはそこまで大きくないのに、FPSの落ち込みがデカすぎる」と言われることもあるくらいなんだ。
実際にフルパストレーシングを採用している『バイオハザード レクイエム』のPC版などの先進的なタイトルを遊ぶと、「普通のレイトレーシングならFPS 60で動いていたのに、パストレーシングをオンにした瞬間FPS 20に激減した…」なんてことも珍しくないんだ。
今のところ、コンソール機(PS5など)やミドルレンジのグラボではレイトレーシングが現実的な上限で、パストレーシングはハイエンドPCにDLSSなどの補助技術を組み合わせてようやく「選択肢になる」という、超重い贅沢オプションなんだよ。
パスト レーシングとレイト レーシングの違いのおさらい
さて、ここまでパスト レーシングとレイト レーシングの違いについていろいろと解説してきたけれど、最後にもう一度わかりやすく整理しておくね。
- レイトレーシングは、直接光と少しの反射を計算する基本技術で、今のPC環境でも実用的に動かせる
- パストレーシングは、光の跳ね返りをほぼすべて計算し尽くす、レイトレーシングの究極の進化版
- パストレーシングの方が間接光や色のにじみなどが現実に近くて圧倒的に綺麗
- ただし、パストレーシングはノイズを消すために膨大な計算が必要で、PCへの負荷(FPSの低下)が桁違いに大きい
こんな風に覚えておけば、新しくゲームを買ったときに設定画面で迷うこともなくなると思うよ。
どちらも「ゲームの世界を現実に近づける」という目的は同じだから、これからのグラフィック技術の進化が本当に楽しみだよね。
自分のPC環境に合わせて、無理のない設定でゲームを楽しんでね
パストレーシングの圧倒的なリアルさを知ってしまうと、「どうしても最高設定の完璧な映像で遊んでみたい!」って思っちゃうかもしれないね。でも、無理してパストレーシングをオンにして、画面がカクカクの紙芝居みたいになってしまっては、せっかくの楽しいゲーム体験が台無しになってしまうよ。
今の時代は、グラフィックボードの技術もDLSSなどのアップスケーリング技術もどんどん進化しているから、普通のレイトレーシング設定だけでも、昔では考えられないくらい息を呑むような美しい映像が楽しめるんだ。
まずは普段のレイトレーシング設定で遊んでみて、もし「うちのパソコン、まだまだ余裕があるぞ!」と思ったら、ぜひパストレーシングという未知の超リアルな領域に足を踏み入れてみてね。
光の美しさとパソコンの動きの滑らかさ、自分にとって一番ベストなバランスを見つけて、最高のゲームライフを思いっきり満喫していこう!